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愛知県の主婦の日常雑記

ミュシャ展を観に行く

 今回の大目的の一つ。寝坊の中3息子と、中1娘をたたき起こして連れて行く。またお茶の水から千代田線。私六本木は全く守備範囲外で、家からの行き方もわかってなかったんだけど、総武線ユーザーはお茶の水で乗り換えて千代田線で乃木坂で降りればいいんだね。銀座に行くのに有楽町から歩くみたいなもんだね。秋葉原から日比谷線でもいいんだね。よし、六本木が身近に思えてきたぞ。(今更)

 ミュシャ展はすごかった。チケットは電子チケットで済ませたので手間いらずだし、そんなに混んでいなかったのは助かった。入っていきなりスラブ叙事詩。1枚目の最高にドラマティックなやつ。
 無数の飛ぶ星ひとつひとつが入魂の一筆。すごい。人間はこんなにも絵描けるもんなのか。こんな6×8メートルなんかのキャンバスに、描けるもんなのか。
 人間が等身大。これが大切だったのかもなあ、と思う。村を焼き出されて惑う人間。眼差しが灼き付く。東欧の歴史には、日本人に想像できない過酷さがある。フス派と反フス派で何故、一般人が殺し合わなければいけないのか。共感はできない。
 いろんなものを踏み越えた上に現在の国家がある。チェコ民族自決に成功した方なのだろう。それでも対立は終わらないのが事実だ。
 ミュシャの執念、想念みたいなものをすごく感じました。

 ところでテンペラ画法だが、「顔料に卵黄を混ぜて描く」ってあるけど、卵黄………アトリエ卵だらけだったり、臭かったりするのか?

 今までのミュシャのイメージであるポスター画もちゃんと展示されてました。中1娘にはむしろそっちの方が刺さったみたい。スラブのあとでもやっぱりキレイ。で凄い。背景や枠の草木の一本一本とか、根気凄い。
 ミュシャはたぶん根気強い人物なんだろう。そうじゃないとスラブ叙事詩なんて描けないと思う。構築美ある大作。
 ポートレートで見るミュシャの容貌はいかにも細かそうな人物で、私はラヴェルを思い出した。似てるよね、作風。f:id:machik:20170328190321j:plain